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IDEAQUEST Inc. > 研究開発 > 認知症患者用非接触ベッド見守りシステム

研究開発R&D

認知症患者用非接触ベッド見守りシステム

 本装置は、認知症要介護者見守り支援機器です。要介護者の転倒やベッドからの転落などは、骨折や頭部打撲など怪我につながる恐れがあります※1。要介護者がベッドから離れようとしている、または、離れた、あるいは危険な姿勢でいることを、介護者ができる限り早期に知ることが求められています。本装置は、要介護者を拘束することなく、「離床」「立ち上がり」「もたれかかり」などの行動を検出して、介護者に危険を通報します。介護者の負担を軽減し、かつ、要介護者の毎日の生活を阻害することなく、プライバシにも配慮した見守り装置です。

特長

  1. 非接触・無侵襲・無拘束
     本装置は、赤外半導体レーザとレーザ光線分岐素子で構成した赤外輝点アレイ投光器(以下、「投光器」という。)を用いて、正方格子状赤外線輝点群をベッド上に投影し、これを二つの固体撮像素子(CCDカメラ等)で撮影して要介護者の姿勢などの情報を取得します。従って、要介護者に対し、非接触・無侵襲・無拘束であり、要介護者は「普通に」毎日の生活を送ることができます。
  2. 2つの固体撮像素子による姿勢の検出
     本装置には、固体撮像素子を2つ搭載しており、一方は投光器の直ぐ脇、もう一方は投光器から1m程度離れた位置に配置しています。人間は、眠っているときでも、体は微かに動いています。このような微小な動きを後者の固体撮像素子で、ベッド上で起き上がったり立ち上がったりする動作による大きな動きを前者の固体撮像素子で、同時に取得しています。2つの情報を組み合わせ、布団が残っていても離床を判定することができます。
  3. ニューラルネットワーク(人工知能)を使用した危険性の判定
    姿勢の判定に人工知能を使用しており、あらかじめ装置に学習させた動作でなくても、その危険性を判定することができます。
  4. 要介護者のプライバシに配慮
     本装置には、固体撮像素子(CCDカメラ等)を用いていますが、撮影する画像は、レーザ光線分岐素子による輝点のみであり、要介護者のプライバシーは守られます。
  5. 危険を介護者の端末に通知
     要介護者の危険な状態を、介護者が持つ端末に通知します。介護施設など複数の要介護者を同時に見守ることができます。※2

本研究は、経済産業省「平成25年度ロボット介護機器開発・導入促進事業(開発補助事業)」に採択され、ステージゲート審査を通過、平成26年度も引き続き採択されました。

※1 老人施設等における事故事例集 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/sus/houjin/houkoku/jikojirei.pdf
※2 対象機器が無線LANに接続している必要があります。
※ 本装置は、介護事故防止を保障するものではありません。介護者の負担と要介護者の危険を軽減する目的で開発したものです。

認知症患者用ベッド見守り装置